ボイストレーニングについて
お腹を固め、動かして歌っていませんか?
当教室で学ばれている生徒様もそして私も、以前ボイストレーニングのスクールに通っていた方はお腹を固めたり、腹筋を鍛えるように指導された方が非常に多く、結果的に苦しくて力んでしまい、喉を締め、息が吐けず、声帯が摩擦で傷ついているケースが大変多いです。
腹式呼吸は下腹に力を入れる事ではありません。
吸った空気は肺にしか入りません。
肺から上がった空気のその後の行き先は声帯から上の方です - 共鳴腔,声の出口、響かす場所、内部の構造を知る事の方がはるかに大切なので、いつまでもお腹に固執する必要はありません。
鍛える場所は腹筋ではなく、声帯を働かせる周りの筋肉です。
私は何ヶ所もヴォイストレーニングに行き、教材も輸入し沢山買い集め必死で練習した結果、ジャズボーカルを始めた頃よりはるかにひどい状態に陥りました。
誰も響きを作る事、力を抜く事、共鳴腔を広げる事を大変重要だと言いませんでした。
それどころか何をおいても「腹筋」、「腰やお腹で支えろ」、「滑舌良く」、、、ばかりでした。
声量、パワーはお腹からくるものだと思い、出来ない自分は駄目なのだと思いました。
皆さんもお悩みだと思いますが、大きな声が出ない、換声点で裏声にひっくり返る、音程が常にフラットする、喉で締めあげて音程をとろうとする、高い声が出ないから歌えるキーに下げると響きの無いガサガサした音ばかりが出る、、、、など。
習いに行っても駄目、教材を使っても自己流で力む癖が抜けず、どうしたらいいか途方にくれました。
偶然目にした森宏子先生のHPで力まない、響きを作るヴォイストレーニング法を知り、主催されている『ナチュラル・ボーカル・アカデミー』でレッスンを受けると今までの歌い方はなんだったんだ?というくらい楽に声が出るようになりました。
ただ残念ながら、新しい方法を学ぶより前にお金と時間をかけて折角習った腹式呼吸の力みの悪い癖を取る事に非常に時間を要しましたが。
森先生はロスにあるLA Music Academyでケビン・レトー(Kevyn Lettau)に師事されました。
素晴らしい方法ですので詳細は下記でチェックし是非お読みください。
⇒http://naturalvocalacademy.com/
力まずに自然に歌う方法を教えてくださり結果的に音域はどんどん広がり今では3オクターブ出るようになりました。
以前は巷に「3オクターブ出せる様になる」という本が出回っていても、そんな事より換声点(地声と裏声のひっくり返るポイント)をスムーズに出せるようになりたいとばかり思っていました。
それまでは地声か、裏声か、のたった二つにこだわっていましたから、はっきりした音が地声でジャズを歌うには格好良い、フワフワした音が裏声だと合唱かオペラみたいで好きではないと勘違いし、単純に分けていました。
ミックスヴォイスという言葉がありますが、森先生の方法はそこからさらに広がりユナイテッドヴォイスというものです。
力みの無いしなやかなフレージング、力強い声も優しい声も出せて、広い音域も手に入れられるのです。
この素晴らしい方法が日本で広まる事を心から願っております。
当教室ではこの素晴らしいヴォイストレーニング法のエッセンスはお伝えしますが、基本的には初心者の方でもギター伴奏に合わせて楽しく歌って頂く事、ジャズの演奏法(楽譜の書き方なども含め)を指導する事をメインにしておりますのでプロの方、プロを目指している方でボイストレーニングのみを学びたい方は、是非森先生から直接指導を受けられる事をお勧め致します。